囲碁の上達法について②(指導と感想戦)

上達するに当たって、上手に指導してもらうのはどの段階でも有効だ。ただ、一局ごとの感想戦/指摘と、継続的な指導とは少し異なる。

自分の方が棋力が上であれば感想戦での指摘はできる。しょせんアマチュアの碁なので、お互い悪手をたくさん打っており、自分から見て目についた悪手とそれに代わる手を示せれば、感想戦にはなる。
それを繰り返せば上達するのは間違いないが、効率的な方法かと言うと、必ずしもそうでない。

上達のためには最もネックになっているところから直していくのが重要だ。
たとえば、極端に死活が苦手ですぐに石が死んでしまう、もしくは、本人もそれを自覚していて必要以上に手入れをし過ぎて大勢に遅れてしまう、といった場合には、まず基本死活を強化する必要がある。ただ、下手の傾向を分析した上で具体的な上達法を提示するには、指導者側にそれなりの棋力、経験が必要になる。

たとえば、5級の人の場合、1~2級の人でも感想戦で有効な指摘をすることはできる。しかし中長期的な指導をすることは難しい。少なくとも二~四段くらい、望ましくは高段者くらいの棋力が必要だと思う。棋力帯として二~三段階くらい上のクラスの人に指導してもらうのがよく、特に弱い点を集中的に強化してもらえれば、上達スピードも速くなると思う。

8子局(こっちが上手)のヨセで、白1にノータイムで下図のように受けられて感心したことがある。この手に限らず、随所に勉強の跡が見られたけど、中盤の攻防に難がある(戦いの最中に地を守るようなソッポの手を打つ)、死活が苦手という点があって、ヨセの時点ではかなりの大差になっていた。
勉強内容が現時点の課題にマッチしていないようだった。そういった点も含めて指導してもらえれば、もっと上達できるのに、と残念に思ったのを覚えている。

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